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栗原社会保険労務士事務所

51厚生年金基金で積立金不足 70万人、減額の恐れ

☆サラリーマンらが入る厚生年金基金のうち51基金で「企業年金」の積立金がなくなり、「厚生年金」の積立金が計約3、660億円不足していることがわかった。穴埋めは難しく、いずれは最大約70万人が約束された年金額を受け取れなくなる可能性がある。

 51基金は、企業年金と、国の厚生年金の一部を代行して運用・支給している。2010年3月末で、企業年金の積立金がなくなり、代行部分は平均約300億円の積立金が必要なのに、平均約72億円足りなかった。11基金は100億円以上も不足していた。

 各基金は代行部分の積立金を取り崩しながら企業年金と代行部分を支給し続けている。だが、不足したまま払い続ければ、基金によっては10年ほどでなくなってしまう。

 積み立て不足解消は資産運用で大きなもうけを出すか、企業が穴埋めするしかない。だが、51基金は中小企業が集まった基金がほとんどで、穴埋めのための新たな負担は難しい。厚生年金の代行は国に返上できるが、必要な積立金がなければ認められない。

 穴埋めできなければ、基金は解散したり、破綻(はたん)に追い込まれたりする可能性がある。この場合、企業年金が支給されず、厚生年金の代行部分も減額される恐れがある。厚生年金は国が保障しているため、国が税金などで穴埋めする可能性もあり、その場合は国民負担となる。厚生年金基金は約600あり、現役世代の加入者と年金受給者は計約700万人。51基金の加入者と年金受給者は計約70万人で、その1割にあたる。厚労省によると厚生年金基金に入る人の平均的な月間支給額は基礎年金4万7千円、厚生年金11万8千円、企業年金3万9千円の計約20万円。破綻すれば2割以上減る可能性もある。

厚生年金基金は企業年金支給のために企業や業界単位で作られ、国が行う厚生年金の一部を代行している基金もある。今は約600基金。現役世代の加入者は約450万人。(2月28日:朝日新聞より )